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どう考へても、今思ひ當りません。詩は仕合せと好評でした。私の門出は、多くの詩人に較べてむしろ幸先のよい方でした。私はどういふ性分か、今でも惡口をいはれるよりは、譽められる方が好きですが、この性分はその頃からあったものと見えて、すつかりいい気持になりました。そして引續きぐんぐん詩を作つて、殆んど毎號のように『新著月刊』に寄せました。その多くは暮笛集に輯めてあります。

普通、道徳は品行問題と結びつけられて世間の興味を惹いている。ある尺8の名手の婦人関係は、彼の品行に関係するが故に非常にセンセーショナルな道徳問題となったが、これに反して文士の賭博は直接彼等の品行とは無関係なので、道徳上の問題としてはあまり厳粛に取り上げられない。笑って済ませる事件だと考えられているのが事実である。

『ここのところが、少し分らないんですけれど……。』

そういうものに触れない抽象的な○○的心情や信仰はあり得ないからだ。するとそこに必要なものは必ず、

その多くは75調で、なかで86調〇4行を1つに取纏めた絶句というのが56篇ありました。この絶句は私が前からキイツや、ロゼチや、ワーヅワースや、古くはペトラルカなどの試みたソネツトの眞珠のような美しい光に耽醉して居りまして、どうかしてこの詩形をわが詩壇にも移してみたいものだと思つて試みたものでした。

その狭い場所は種々雑多の人で雑沓していた。今朝北泉から汽船でやつて来たという人もいたし、柳井津で船を下ろされ徒歩でここまで来たという人もいた。人の言ふことはまちまちで分らない、結局行つてみなければどこがどうなつているのやら分らない、といひながら人々はお互に行先のことを訊ね合つているのであった。そのなかに大きな荷を抱へた復員兵が56人いたが、ギロリとした眼つきの男が袋をひらいて、靴下に入れた白米を側にいるおかみさんに無理矢理に手渡した。

時事的な作品としてセンセーショナルな興味を惹く予算になっていたらしいのは、『中央公論』[36年7月]付録『日出づる国』である。作者はルネ・ジュグレで原名は『昇る朝日』らしい。2・26の事件直前に2・26事件まがいの物語りを書いたので、予言が当ったといって騒がれているのだそうだ。芸術的に感心出来るようなところは殆どないといっていいが、12カところ、兵士の卒直な実感が出ているのも、作家がフランス人であって日本人でないからに過ぎぬ。しょせん青年将校達の政治的見解に対する作家としての批判などは殆んどないので、これは単に革新キャピタゼーションの提燈持ちにさえなるだろう。

『人格』・『貞操』・其の他其の他の類の道徳的通用語は、教養のある使い方とない使い方では、雪と炭との差を生むだろう。『ファッショ』・『独裁政治』・其の他其の他の政治的通用語も亦そうだ。後の方の場合には、社会科学的な知識の有無が人の政治的教養の有無と深い関係を持っているのであるが。……通俗語を洗練し生かして力のある言葉にまで仕上げるのは、多分詩人や思想家や評論家の仕事だろう。そういう意味に於て詩人や思想家や評論家にとって、教養は宿命的な意義を有っているだろう。

思うに入学志願者の少ないこの女学校の校長は、入学志願者の多過ぎる学校の校長よりも、遙かに教育の名に於て苦悩していることだろう。他の校長達は自分の学校の入学志願者が多すぎることを喜びまた誇りとしているだろう。これは鉄道省の役人が、いつも満員で乗客がウンウンいいながら詰め込まれている列車を見て満足するようなものだ。私が友人ならば、例の女学校の校長よりも、こうした名誉ある校長を排斥する心算である。

この個人キャピタゼーションによる教養の観念が階級的に何を意味するかは察するに余りあるのだが、実際、この教養の観念が[ドイツ式]アカデミシャニズムの刻印を不抜なものとして持っていることをまず見逃してならぬ。ドイツ式の特にアカデミックな大学を卒業−『卒業』−することが『ビルドゥングを得た』ということなのだ[尤もアカデミーの歴史的発生は〇67世紀で、これは封建的神学大学に対立する新興富裕層の学究的社交組織であったが、今日ではアカデミーの機能は全く大学の双肩の上に懸けられている]。大学に固有なアカデミーキャピタゼーションは今日、わが国などの小金持ち大学の最も著しい社会的特色をなすものであり、

そしてこの考察に沿うて、特に、現下の日本に於ける教育関係の現象と、○○関係の現象とを、考察して見た。

グツグツグタグタ

クリスチナ・ロゼチの『しんぐ・さんぐ』を讀んで、こんなのを作つてみたらと思つて試みたものです。その當時はまだ昨今大流行の童謠という言葉はなかったようで。

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